本連載では、これまで本邦において価値ある臨床研究を実施し、エビデンスの高い結果を生み出すための仕組みについて考えてきました。
エビデンス創出が目的の臨床研究が本連載の主なスコープですが、循環器領域では臨床研究法の施行以降、特定臨床研究の複雑な運用を回避するために、あえてランダム化比較試験をはじめとする前向き介入研究を行わず、観察研究を選択する傾向が見られるとも聞いています。
しかし、ご存知の通り、観察研究は選択バイアス等の影響によりエビデンスレベルとしては決して高くないため、より良いエビデンスを創るには何とか前向き介入研究を行いたいところです。