近年、欧米では心筋炎を大きく急性心筋炎と慢性炎症性心筋症に分類する方向にシフトしており、慢性心筋炎という用語の使用が世界的に減少してきた。そのような背景から、ガイドライン名が2009年改訂版の「急性および慢性心筋炎の診断・治療に関するガイドライン」から、「心筋炎の診断・治療に関するガイドライン」1)に変更され、改訂版が策定された。
第87回日本循環器学会学術集会の委員会セッションでは、本ガイドラインの班長を務めた北海道大学の永井利幸氏より、ガイドライン改訂の重点項目として、定義・分類・診断アルゴリズム、特記すべき推奨・CQの設定、特徴ある心筋炎について解説された。
- 心筋炎の病態・分類
- 慢性活動性心筋炎
- 診断
- 心臓MRI
- 心筋生検
- 急性心筋炎の診断アルゴリズム
- 慢性活動性心筋炎・慢性炎症性心筋症の診断アルゴリズム
- 特記すべき推奨
- 診断編
- 治療編(劇症型心筋炎)
- 治療編(免疫抑制療法)
- 治療編(免疫調整療法・抗ウイルス療法)
- 特徴ある心筋炎
- 好酸球性心筋炎
- 巨細胞性心筋炎
- 薬剤性心筋炎
- 新生児期心筋炎、小児期心筋炎
- 市民・患者への情報提供
心筋炎の病態・分類