日本循環器学会の2021年改訂版 循環器診療における放射線被ばくに関するガイドライン1)では、妊婦の被ばくやCT、核医学などの検査に伴う被ばくに関する記述が充実され、医療者の水晶体被ばくなどについても改訂されました。
本ガイドラインでは、「女性医療従事者の胎児の被ばく」の項目で、「現在のエビデンスに基づけば、適切な放射線防護が行われ線量限度が遵守されているという条件下では、妊娠中の医療従事者の胎児に対する遺伝的または発達上のリスクはきわめて低いとされている」と記載されています。ここで重要なのは、「適切な」放射線防護であり、女性医師のみならず、管理者もこれらの条件を十分に把握することが必要です。
この領域のエキスパートである大野和子氏より、今回は、女性医師の放射線防護についてお伝えいただきます。