東京ベイ・浦安市川医療センター
村石 真起夫 氏
背景
機能性僧帽弁不全症(MR)に対する治療戦略

症例
70代 男性
主訴
呼吸困難
現病歴
1年前:
労作時呼吸困難(NYHAクラスⅡ)
3ヶ月前:
呼吸困難増悪(NYHAクラスⅢ)
1ヶ月前:
重度の呼吸困難(NYHAクラスⅣ)にて近医に入院
入院後、急性心不全と診断されたが、初期治療の効果が見られず、さらなる治療介入のため当院へ転院となった。
既往歴
3年前:
狭心症に対してLADにPCI
1年前:
発作性心房細動に対して肺静脈隔離術
薬物治療
カテコラミン静脈内投与(ドブタミン2γ/ノルアドレナリン0.1γ)
アミオダロン 100mg/日
トルバプタン7.5mg/日
フロセミド40mg/日
スピロノラクトン25mg/日
バイタルサイン
体温36.3℃
心拍数112回/分(不規則)
血圧78/52 mmHg
SpO2 94%(room air)
呼吸数27回/分
身体所見
頸静脈怒張
心尖部全収縮期雑音
両肺野捻髪音
四肢冷感