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Case Sharing IMPELLAと一酸化窒素吸入療法で救命し得た心原性ショックの1例

香川大学
藏下 元気 氏

症例

70代 男性

主訴

全身倦怠感、呼吸困難感

既往歴

2型糖尿病、
肺気腫、
past-smoker(40本/日×30年、50代で禁煙)  

内服薬

ワルファリン 1mg、
エソメプラゾール 20mg

現病歴

2年前に喘鳴を自覚し、慢性呼吸不全として前医へ通院を開始した。
2ヶ月前より呼吸困難感が出現し投薬加療を開始するも、10日前に症状増悪し前医へ入院となった。
入院時に心機能低下を認めたことから強心薬や利尿薬の投与が開始されたが、その後も症状の改善に乏しく、精査加療の継続目的に当院へ紹介搬送となった。

入院時現症

身長: 152.1cm、
体重: 39.1kg、
BMI: 16.9kg/m2
体表面積(BSA): 1.30m2
体温: 35.5°C、
血圧: 107/87mmHg、
脈拍: 110bpm
呼吸数: 28回/分、
SpO2: 測定困難
心音: 整、収縮期雑音を聴取する(心尖部を最強点)
呼吸音: 清、ラ音は聴取しない
下腿浮腫なし、
四肢末梢に著明な冷感を認める
仰臥位が維持できず起坐呼吸、
Bendopneaを認める
NYHA: Ⅳ
血液検査 BNPは著明に高値。 肝胆道系酵素の著明な上昇、腎機能の急激な増悪を認め、臓器障害が出現していた。 Lac値から循環不全を示唆する所見...
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