2022年4月26日、山口尊則氏(佐賀大学医学部)が代表を務めるFUTURE-AF研究の研究費用の獲得を目的としたクラウドファンディングが第一目標の1,000万円を超えたことが、同プロジェクトホームぺージにて発表された1)。
同研究では、第二目標として2,000万円を設定しており、クラウドファンディングで集めた研究費は公的研究費を合わせ、合計5,000人分の遺伝子解析費用に充てられる予定である。
このように、臨床研究の研究費獲得の手段としてクラウドファンディングに注目が集まっている。
その他にも、壽美田一貴氏(東京医科歯科大学)が代表を務める「破裂脳動脈瘤の塞栓術における術前アスピリン投与の有効性に対する研究」でも第一目標金額の500万円が達成され、NEXT GOALとして1,200万円を目指しており2)、栗田伸幸氏(群馬大学大学院理工学府)が代表を務める「超小型磁気浮上モータを用いた小児用人工心臓の開発」では、当初設定されていた目標金額の700万円を大きく上回る約3,100万円の研究費調達に成功している3)。
臨床研究法施行後、企業から研究費を獲得することが難しくなったが、クラウドファンディングが臨床研究を計画する医師にとって有効な選択肢となるのかは定かではないものの、研究費用を確保するための新たな選択肢となる可能性はあると考えられる。