近年、治療の進歩により、がんが寛解、完治することも増えてきました。しかし、がんと循環器疾患を合併する患者が増加し、また、抗がん剤の多くは心臓や血管に悪影響を与えるため、がん治療と心血管の保護を行い、生命予後の延伸を目指して連携することが世界的に注目されています。
2022年にESCよりCardio-oncologyのガイドライン1)が発表されましたが、この度、日本臨床腫瘍学会と日本腫瘍循環器学会が共同編集し、日本癌治療学会、日本循環器学会、日本心エコー図学会の協力のもと、本邦初の Onco-cardiology ガイドライン2)が発刊されました。今回は、このガイドラインを中心にお伝えいただきます。