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「週間ランクイン記事を読み解く」1週間分まとめ読み ~2022年5月14日-5月20日~

2022 5.14   5.20

【一般注目ニュース】

[海外ニュース]

北欧の中立国がNATOに加盟申請
北欧の中立国であるフィンランドとスウェーデンがNATOへの加盟申請を行うというニュースが大きく取り上げられました。これにより、NATOの拡大にロシアが強く反発しています。フィンランドとロシアは1,300キロにわたり国境を接しています。このことからフィンランドは第二次世界大戦以降、軍事的に中立を保ってきましたが、今回のウクライナ情勢を受けての決定となりました。フィンランドは人口550万人ほどの国で、第二次世界大戦中にロシアと戦い、領土を一部奪われており、その後はロシアを刺激しないようにと中立的な立場にいました。しかし、今回の件で「自衛が困難」との懸念から同国の世論調査ではNATOへの加盟支持が8割にも達したようです。スウェーデンは1815年のナポレオン戦争終結以来、200年以上中立国の立場をとっていました。しかし、同国の国民も今回のロシアの件によりNATOへの加盟を5-6割が支持しました。

NATOは「北大西洋条約機構」の略で、北大西洋同盟とも呼ばれています。そもそもNATOは旧ソ連に対抗するために生まれた軍事同盟であり、本部はベルギーのブリュッセルに置かれています。旧ソ連の勢力が拡大することを恐れた西側の国々が各々の国が攻撃された時はともに戦うよう結束して、第二次世界大戦が終結してから4年後の1949年4月4日に誕生しました。アメリカ、イギリスを中心に誕生し、現在は30ヶ国程が加盟し、主に集団防衛・危機管理・協調的安全保障の3つを中核的任務としており、加盟国の領土、及び国民を防衛することが最大の責務とされている組織(同盟)です。

EUとNATOはどちらも冷戦初期に誕生しましたが、EUは加盟国の政治的・経済的統合を目指しており、NATOは軍事的な役割を持ちます。ウクライナのゼレンスキー大統領は、今年2月にEUへの加盟申請を行ったと報じられています。ウクライナがEUに入り、NATOに加盟すればロシアにとって西側の脅威がさらに強くなるということで、それを回避するという目的で軍事侵攻したようですが、逆に他の中立国を刺激したことになりました。

NATOと日本の関係を調べてみると、日本は加盟国ではないのですがパートナー国の位置づけです。日本も北方領土問題でロシアとは微妙な関係にあります。戦後、歴代首相が北方領土を取り戻すために経済的支援などを行ってきましたが、何度も期待を裏切られています。今回のロシアの軍事侵攻により日本は西側を支持し、ウクライナへ物資の提供を行ったことでロシアと日本の関係は悪化しています。北方領土の返還もますます容易ではなくなることが想定されます。今後のことを踏まえ、日本がNATOへの加盟を申請するのがよいとの意見もありますが、NATOの条文では「加盟国が攻められた場合、加盟しているすべての国への攻撃とみなされる」ため、日本も今までのようにお金を出すだけでは済まなくなります。日本国憲法第9条では、「日本は二度と戦争はしない」という不戦の誓いが込められています。いずれにしても世界が一致団結してウクライナ-ロシア戦争を1日も早く終結させ、安全で平和な世の中へと向かっていくことを願います。

[国内ニュース]

沖縄本土復帰から50年、5月15日に東京と沖縄で記念式典を開催
5月15日(日)に沖縄の本土復帰を記念する式典が東京と沖縄で行われました。第二次世界大戦からアメリカの統治下にあった沖縄が、昭和47年5月15日に日本に返還されて50年が経過しました。これを記念する行事が開催される一方で、NHKでは「沖縄には今も在日アメリカ軍専用施設の7割が集中しているうえ、経済面でも県民所得が全国の75%にとどまり、復帰当時に人々が期待した『本土並み』の実現には課題が多く残されている」という報道がありました。今週はこの記事について考えてみました。

アメリカの統治下から返還されて間もない昭和47年には、アメリカ軍の専用施設は83施設、面積は2万7,850ヘクタールと沖縄本島の20%を占めていました。50年後の今はそれが31施設、1万8,483ヘクタールに減少したとはいえ、いまだ沖縄本島の14%余りを占めています。沖縄は日本の国土面積の1%にも満たないにもかかわらず(0.6%)、その国土に米軍の専用施設の70%が集中しています。今でも地元住民とのトラブルが絶えず、米軍兵が沖縄県民を精神的にも肉体的にも傷つけたニュースが数多く報道されています。これまで沖縄の基地負担を軽減するために、段階的にグアムに移転することも報じられましたがその後は大きな動きもありません。

NHKによると、本土に復帰して40年後の平成24年の沖縄県の完全失業率は6.8%で、全国平均を大幅に上回っていましたが、令和元年には2.7%にまで下がり、全国との差は縮まっています。しかし、本土との経済格差は未だ残り、本土との所得格差も大きいことが指摘されています。

国税庁によると、1年を通じて勤務した日本の給与所得者の1人当たりの平均給与(平均42.9歳)は461万円で、前年に比べて0.1%減少しています。もっとも給与が高い業種が化学工業で569万円、次いで金融保険・不動産業の557万円、金属機械工業が545万円、運輸通信公益事業が534万円と続きます。年齢別(男性)では25-29歳が394万円、30-34歳が485万円、35-39歳が580万円、40-44歳が635万円、45-49歳が676万円、50-54歳が707万円と、その後は給料が減少していきます。勤続年数別では1-4年が398万円、5-9年が486万円、10-14年が566万円、15-19年が646万円、20-24年が693年、25-29年が789万円、30-34年が805万円と、その後は低下します。

転職・求人サイトdodaの昨年12月の調べによると、2021年の都道府県ごとに見ると、東京都が438万円、次いで神奈川県が422万円、千葉県が408万円、茨城県が399万円、栃木県が398万円、埼玉県が397万円でした。今回のニュースに上がった沖縄県は336万円と東京都に比べると100万円に近い年収の差がありますので、本州との格差が大きいと言われるのは納得できます。

ここで確認してみたいのが全国の物価です。総務省の「消費者物価地域差指数」によると、令和2年において、物価水準が最も高いのは東京都で、全国平均を100とすると105.2を記録しています。一方でもっとも低いのが宮崎県の95.9、沖縄県は98.0と佐賀県(98.2)、愛媛県(97.9)などと同水準でした。この物価指数は食料、住居、水道・光熱、家具・家事用品、被服及び履物、保健医療、交通・通信、教育、教養娯楽、諸雑費の10品目を総合した指数です。食料だけでみると沖縄県は全国でも福井県、石川県に次ぎ高く、その一方で住居においては86.2と、東京都の134.5と比べ大きな差があります。沖縄県では食料と光熱・水道費は全国平均を上回っていますが(それぞれ103.3と102.2)、それ以外は全国平均を下回っています。

まとめると、全国の平均年収が461万円に対し、沖縄県が336万円で消費者物価指数が98.0ですから、所得の割に物価は決して安くないように思えます。沖縄県は観光が県の経済を支える大きな収入源ですので、コロナ感染拡大で観光客が激減した昨今では、県の経済にも大きな影響を与えます。ゴールデンウィークでは観光客も徐々に戻っていますので、この夏にはこのままコロナ感染が拡大せずに気軽に沖縄に旅行ができるようになることを願います。

【新型コロナウイルス関連】

国内で感染者数にGW後も大きな変動なし
心配されていたゴールデンウィーク後のコロナ感染急拡大もなく、その後も1日3-5万人の感染者が報告され、NHKのまとめでは5月14日に新たに確認された感染者数は39,416人であり、東京都は3,799人、大阪府は3,440人、愛知県は2,472人、福岡県は2,114人と主要都市でも大きな変化は認められませんでした。5月14日の死者数は30人と前週と同じ曜日の27人と比べて3人増えていました。この日の重症者数は153人と記録されています。5月16日現在のワクチン追加接種率56.71%であり、チリ(102.04%)、韓国(71.64%)、イタリア(66.55%)、ドイツ(64.53%)、フランス(56.32%)に次ぐ高い割合となっています(Our World in Dataより)。

5月14日の日本経済新聞ではアメリカのファイザーやメルクが低所得国に限り、特許料を支払わずとも新型コロナウイルスの治療薬の後発薬の生産を認めることが伝えられていました。特許料を支払わずに生産することで治療にかかる費用は新薬の30分の1まで低下します。

【学会からのお知らせ】

[CVIT]

CVITは、今年の3月10日に、「血管造影・画像下治療の介助を臨床工学技士、臨床検査技師のタスク・シフトシェアが可能な業務の具体例の項目に含める件」についての要望書を厚生労働省医政局へ提出したことを発表しました。

本要望は、2021年 9 月 30 日に厚生労働省医政局長より、各都道府県知事へ発行された文書「現行制度の下で実施可能な範囲におけるタスク・シフト/シェアの推進について」の中で、現行制度の下で医師から他の医療関係職種へのタスク・シフト/シェアが可能な業務の具体例として、「血管造影・画像下治療の介助」が看護師、及び診療放射線技師の項目として含まれていたものの、臨床工学技士、及び臨床検査技師がその中に含まれていなかったことによります。

CVITが行った「冠動脈領域の血管造影・画像下治療の実態調査」では400 施設から回答が得られ、臨床工学技士が清潔野の助手を行っていると回答した施設は37.3%という結果でした。

それでは、以下、週間ランキングを紹介します。