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「週間ランクイン記事を読み解く」1週間分まとめ読み ~2022年5月28日-6月3日~

2022 5.28   6.3

【一般注目ニュース】

[海外ニュース]

日本が外国人観光客の受け入れを再開
イギリスのBBCは5月28日に日本が外国人観光客の受け入れを2年ぶりに再開することを報道しました。岸田首相が26日に「6月10日から団体ツアーに限り、98の国と地域からの観光客の受け入れを再開すると発表した」こと、そして「日本は新型コロナウイルスの流行を受け、2年にわたり観光客に門戸を閉ざしていた」ことが伝えられています。今回の外国人観光客受け入れ再開は添乗員付きのツアー客に限るなどの制限が課されています。今週の国会では、添乗員付きのツアーに限るとの根拠が薄いということで物議を醸しています。

3月半ばからは外国人留学生が入国できるようになりました。6月以降は旅行客が増えると予想されるとはいえ、2年近く外国人の入国を拒んできた日本は外国からどのように見られているのでしょうか。BBCがオーストラリアの旅行会社のトップに取材した言葉が印象的でした。これまで2年にもわたり国境を閉ざしたにもかかわらず、日本を訪問したい観光客は多く、「国境が完全に開かれれば予約も殺到するだろう」とのことです。以前にも紹介しましたが、日本はコロナが落ち着いたら行きたい国の1位に選ばれています。この理由としては、日本の「治安の良さ」、「清潔さ」、「料理のおいしさ」などが挙げられています。最近の世界情勢を考えると治安の良さは世界でも類を見ない環境といえます。では、その逆として、日本人の行きたい国(地域)ランキングはどうでしょうか。JTBが2021年9月にメルマガを通じて調査した「行きたい国(地域)」の投票では以下のようなランキングになったようです。

期間 : 2021年9月2日~9月11日
対象 : 旧JTBグランドツアー&サービスのメルマガ購読者
方法 : インターネット
回答数 : 580件
10位 クロアチア・スロベニア
9位 アメリカ合衆国(本土)
8位 台湾
7位 イギリス
6位 ノルウェー・デンマーク・スウェーデン
5位 ハワイ
4位 スペイン
3位 スイス
2位 フランス
1位 イタリア

という結果で、1位のイタリアは201票で2位のフランス164票から37票ほど引き離しています。内閣府が昭和42年2月2日から昭和42年2月12日までに全国の20歳以上の人20,000人に面接聴取をした結果、行ってみたい国は上位からハワイ、アメリカ本土、カナダ、中南米諸国、イギリス、フランス、スイス、イタリア、ドイツという結果でした。昭和42年は西暦1967年です。日本はこの3年前の1964年4月1日に観光目的の海外渡航の自由化を認めています。この年は東京オリンピックが開催された年でもあり、日本が開国したことを大きくアピールする必要がありました。なぜこの時代の人たちの行きたい国の1位がハワイだったのでしょうか。それには、1964年4月1日の最初の海外便がパンナム機で羽田からハワイ発のツアーだったことが影響していると考えられます。ハワイ州観光局が運営するHawaii特集2009によると、この最初の旅行代は36万4000円だったそうです。当時のサラリーマンの初任給が約2万円、平均月収が6万円程度ですので6ヶ月分ということになります。60年近く経過した現在も、ハワイは行きたい国の5位と上位にランキングしています。

[国内ニュース]

自動販機大国ニッポン 新規参入が続々
5月27日のNHKニュースで、コロナをきっかけに自動販売機が役割が見直されつつあり、最近ではこれまで対面販売が主であったアイシャドウを取り扱う自動販売機まで出たことが話題になっていると報じられました。新宿のコスメショップに設置されているこの自動販売機にはAIが搭載されており、備え付けのカメラで「顔の形や、目鼻の位置・大きさなどをその場で解析。その人にもっとも適した色合いの商品を全26色の中から4色【おすすめ】してくれる」とのことでした。これを開発したのが大手印刷会社というのですから、時代の変化を感じます。この特集記事ではアメリカのベンチャー企業が開発した「あつあつラーメン自動販売機」や大手自動販売機メーカーが開発した「内部のストッカーの幅や大きさを誰でも簡単に調節できるよう改良することで、従来の冷凍食品向けの自動販売機のストッカーと呼ばれる商品を収めるスペースに特定の形や大きさの商品しか扱えないという弱点を克服し、あらゆる種類の商品を1台の自動販売機で扱うことを可能にした自動販売機」も紹介されています。

日本自動販売システム機械工業会の調査では2016年末の飲料自動販売機の普及台数は247万4,600台、一方、アメリカは296万2,000台、ヨーロッパでは300万台、中国が20万台、東南アジア・オセアニアが12万台とのことで、飲料自動販売機の台数を人口比でみると日本は世界一の自動販売機大国であるともいえます。日本には飲料自動販売機の他にユニークな自動販売機も多く、地方に行けば「こんなものまで自動販売機で販売しているの?」というようなものも多々あります。例えば、栃木県の佐野厄除け大師ではお守りや絵馬を自動販売機で販売しています。他にも兵庫県では焼き肉のたれ、広島県のでは「だし」、岐阜県のクマ牧場では「熊力ドリンク」を購入できる自動販売機などがあります。また、新宿駅の構内には花の自動販売機が設置されています。

なぜ日本ではこれほど多くのものが自動販売機で販売されているのでしょうか。ネットニュースのITmediaビジネスONLiNEによると「他国では別々の自動販売機で売られることが一般的な温かい飲料と、冷たい飲料が一つの自動販売機で売られているなど、高い技術力」があり、その治安の良さから「人の往来の少ない海岸から田んぼの真ん中など全国津々浦々に自動販売機が行き届いている」ということが理由として挙げられています。海外では人気のない場所に設置されている自動販売機は、破壊され売上金や商品を奪われるリスクが高いと言われており、諸外国では駅やモールなど人目のつくところに自動販売機が設置されていることが多いです。

自動販売機で珍しいものが販売されているのは日本だけでしょうか。この点についても調査してみました。ネットで「世界の珍しい自動販売機」と検索すると、アメリカのシカゴのキオスクでは新鮮なサラダが販売されており、カリフォルニア州やコロラド州などでは処方箋を持つ人に限り、マリファナが自動販売機で購入できます。ペンシルベニア州ではワインの自動販売機、ドイツでは駅構内にレゴの自動販売機、また、中国では上海ガニが自動販売機で売られている風景も紹介されていました。カニが自動販売機で販売されているというのは中国ならではでしょう。

コロナ禍で対面でのビジネスが制限され、テクノロジーの進化により新しいビジネスが次々と誕生しています。少子高齢化を迎える日本にとってこの自動販売機を用いたビジネスが人手不足の解消に利用できる可能性もあるのではないでしょうか。

【新型コロナウイルス関連】

屋外・屋内でのマスク着用見直し
政府が新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針を変更し、屋外・屋内でのマスク着用の見直しが発表されました。屋外では、2m以上を目安に人との距離が確保できる場合や、距離が確保できなくても会話をほとんど行わない場合はマスクを着用する必要がないとの方針となり、町ではマスクを着用しない人を見かけるようになりました。また、「夏場は、熱中症防止の観点から、屋外でマスクの必要のない場面では、マスクを外すことを推奨します」との指針が厚生労働省から出されています。長い間マスク着用を厳格に行ってきたので、ここにきて急にマスクを外して外出することに違和感がある人も少なくはないと思います。マスク着用の指針が緩和された後の5月28日(土)、NHKの調べでは全国で25,759人の新規感染者が記録されました。東京で2,549人、大阪は2,243人、愛知は1,620人、福岡は1,484人、神奈川は1,468人と1,000人を超えています。前週の同じ曜日と比べて感染者数は減少していますが、増えたり減ったりが続いているので、多少の減少により安泰とは言い切れません。

ワクチンの3回目接種を終えた人は日本で59.32%(5月29日時点)まで上昇しており、先進国の中ではフランスの56.89%(5月30日時点)、カナダの55.19%(5月29日時点)を上回っています(Our World in Dataより)。日本では5月25日から4回目の接種が始まりました。厚生労働省によると4回目の接種対象者は「3回目接種又はそれに相当する接種から5ヶ月以上が経過した」、1)60歳以上の方、2)18歳以上60歳未満で「基礎疾患を有する方」、「その他新型コロナウイルスにかかった場合の重症化リスクが高いと医師が認める方」と制限があります。

それでは、以下、週間ランキングを紹介します。

週間ランクイン記事を読み解く 抗血栓療法 2022 ~ガイドラインと実臨床の乖離を解く~ Part. 1 記事を読む ...
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