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「週間ランクイン記事を読み解く」1週間分まとめ読み ~2022年7月9日-7月15日~

2022 7.9   7.15

【一般注目ニュース】

[海外ニュース]

イギリスのジョンソン首相が辞任表明 閣僚が相次いで辞任
7月7日、イギリスのジョンソン首相は官邸前での演説で「新しい党首が必要とされている」と述べ、次の党首が就任する秋まで首相にとどまり、夏に党首選が行われることが発表されました。コロナ規制違反のパーティーを官邸で繰り返し行っていたことで批判が高まり、その後も不祥事が続き、閣僚が大量に辞任したことでその地位を追われることとなりました。歯に衣着せぬ発言の多い首相には政敵も多く、コロナ、ウクライナ-ロシア戦争と多くの課題を抱えた中での辞任となりました。

 

この先のニュースは他の報道機関に譲り、TCROSS NEWSではイギリスの議会について調べてみることにしました。イギリスのラジオ番組のBBCを聞いていると、政治の話の時に「MP」という言葉をよく耳にします。MPとは「Member of Parliament」の略で国会議員を指します。イギリスでは選挙で選ばれた庶民院の議員をMPと呼びます。イギリスは日本と同じく、憲法によって権力の行使が制限された君主制度、すなわち立憲君主制がとられています。「国王は君臨すれども統治せず」といわれ、その国王(女王)がエリザベス2世です。故に政治は貴族出身議員からなる上院(これを貴族院と言います)と成人普通選挙により選出された議員からなる下院(庶民院と呼びます)が行います。興味深いことに、上院に相当する貴族院は定員数がありません。任期は終身制で、その構成は聖職者、世襲議員、一代貴族からなります。一方、下院は選挙で選ばれた650人の議員により構成されています。貴族院は形式的なもので、実質は下院である庶民院が行っています。

Wikipediaによると、庶民院は少なくとも5年毎に民主的に選挙で選ばれます。そのためジョンソン首相を含む大臣は庶民院の議員です。ちなみに日本でも明治憲法において帝国議会を構成する上院を貴族院と呼んでいました。下院を衆議院としており、今のイギリスと同様に貴族院は皇族議員、華族議員、及び勅任議員により構成されており、任期が7年と終身任期に分かれていたそうです。しかし、1947年(終戦後)5月3日の日本国憲法の施行でこの制度は廃止されています。イギリスは議会で可決された法案が国王により承認されることで、法案が認可されるという仕組みになっています。この段階で貴族院が否決・修正しても庶民院が可決すれば庶民院案が通るということですので、貴族院の存在意義が問われますが、存在意義としては「庶民院(政党政治)を抑制して、その暴走を阻止することである」とされています。この様子であれば、庶民院がよほど目立った暴走をしない限りは出番がなさそうです。

庶民院により提出された法案が王位により否決できるのか調べてみると、Wikipediaでは「それにある者の意志とは関係なく、儀礼的に可決された法案を承認することとなっていて、首相の助言によって行動するのみである」とされています。この辺りも日本と同じようです。国王が首相の助言について拒否できるかについても記述されており「執行されたことがないものの、存在する」ようです。その場合、内閣総辞職か庶民院の解散総選挙になるというのですから大ごとになります。

ここまで見ると日本とイギリスの制度は近いように思います。戦後、連合国軍総司令部(GHQ)の統治下にあった日本が、戦勝国であるアメリカの影響が強かったにもかかわらず、大統領が国を統治する共和制ではなく、立憲君主制を取ったのは、イギリスのように天皇陛下を中心とした王政がとられていたからでしょう。共和制は君主を持たない政治体制ですので、天皇陛下を敬う日本国民への配慮があったと言えます。

[国内ニュース]

丑の日、今年のウナギ高め
7月9日の日本経済新聞の「マーケット商品」欄でウナギが前年同期に比べ4割、かば焼きが1割ほど高いことが報道されていました。ウナギの仕入値上昇に燃料費の高騰が重なり、ウナギの値段が上昇しているようです。「豊洲市場のウナギの市況(月報)」によると2022年4月の段階で1Kgあたり4,222円と、昨年同時期の3,566円より656円も値上がりしています。そして、5月は5,034円で、前年同月は4,170円でした。今年は丑の日が7月23日(土)と8月4日(木)の2回ありますので、ウナギ好きの人には今年の価格は頭が痛いことでしょう。ところで「土用の丑の日」とは何のことでしょうか?そして、なぜ「丑の日」にウナギを食べるのでしょうか。

 

土用とは、「季節の変わり目の約18日間」を言い、夏だけではなく、立春・立夏・立秋・立冬の前と年4回あります。この点についての解説が最もわかりやすかった「じゃらんニュース」を参照し、まとめました。古代中国には五行思想という思想があり、「この世のすべては、木・火・土・金・水の5つの要素でできている」と考えられていました。春は植物が生まれ育ち始める季節なので“木”、夏は暑いので“火”、秋は実りの“金”、冬は寒いので「火」とは反対の“水”で表され、「土」だけが余りました。その余った土を季節の変わり目ごとに4つに割り当て「土用」と呼んだそうです。

次に「丑の日」ですが、これは干支の十二支に由来します。春、夏、秋、冬の土用の約18日間をめぐってくる丑(うし)の日を指します。「干支は"年"にもありますが、"日"にもあり12日ごとに繰り返されます。すると約18日間の土用の期間中に、丑の日が1~2回発生します」、ということで、約18日間の土用の期間中に、十二支が「丑の日」に重なった日が土用の丑の日となります。今年はその日が7月23日と8月4日に相当し、毎年日付が異なります。

なぜウナギ?

夏の暑さが照り付けるこの時期に皆さんは何を思い浮かべますでしょうか。夏のうだるような暑さで経験するのが「夏バテ」です。土用は各季節の変わり目で気温の変化も激しく、体調を崩しやすくなります。昔からこのような時は「う」のつくものを食べましょうということで、瓜や梅干しなどを食べる習慣があり、その「う」のつく食べ物の中でもビタミンA、B群、E、Dなどの栄養が豊富なウナギはその最たる食べ物です。そして、なんといっても滋養があります。ウナギそのものを見てもパワフルで精力的です。そして、絞められても生きようとするパワー。このように夏の体力を失いやすい土用の丑の日に、栄養のあるものを食べるというのがウナギを食べる理由です。夏もこれから本格化しますので、くれぐれも夏バテにはご注意ください。

【新型コロナウイルス関連】

7月9日(土)のコロナ感染患者数は全国で55,018人が記録されました。東京都では9,716人、大阪府は5,567人、神奈川では4,009人と顕著な増加が認められ、東京都の小池知事は「第7波に入ったとも考えられる」と7月7日に発言しました。NHKの報道によると、このペースで感染者数が増加した場合、7月20日には1万5000人、8月3日には5万人を超えると指摘されています。

感染者増加の原因はワクチン接種などで得た免疫の働きの低下とオミクロン株の新しい系統である「BA・5」の拡大とされています。読売新聞によると2回のワクチン接種を受けた人は8割を超えていますが、3回目は62%にとどまっており、重症化予防が目的となる60歳以上の人などが対象となっている4回目の接種率は23%となっているようです。国内外のライブコースや学会がオンサイトで開催されるようになっていますので、第7波には皆様もくれぐれもご注意ください。

それでは、以下、週間ランキングを紹介します。

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