重症呼吸・循環不全患者の迅速な搬送・治療に繋げる「救命のための予防線」となることを目指し、日本重症患者ジェット機搬送ネットワーク(Japan Critical Care Jet Network、以下JCCN)が、医療優先固定翼機を用いた広域搬送を行い、地域から高度医療施設に患者を搬送するシステムを構築するための資金を確保するためのクラウドファンディングを開始しました。
重症患者ジェット機搬送ネットワークがドクタージェット資金のクラウドファンディングを開始
国内において重症呼吸・循環不全に対する集学的治療の進歩は著しく、救命率や治療後の予後は向上しました。しかし、これらの高度な専門的治療を行える施設は大都市に限られており、重症患者が国内で公平に医療を受けるためには、医療優先固定翼機を用いた広域搬送を行い、地域から高度医療施設に患者を搬送するシステムを構築することが必要です。
そのような背景から、JCCNの実現に向けて、重症患者の治療に関わる医療界関係者が中心となり、法曹界、行政、運航事業者と連携できるような特定NPO法人JCCNが2022年10月に設立されました。
ドクタージェットでは、ドクターヘリでは不可能な都道府県境を跨ぐような長距離搬送、高重量の医療機器を装着した患者の搬送、夜間や悪天候時の搬送、搬送中の高度な集中治療の継続ができ、家族の同行も可能です。
しかし、日本では、北海道以外には重症小児患者を医療用ジェット機で搬送するシステムがないことから、特定NPO法人JCCNは、2024年4月1日から寄付を財源として、県営名古屋空港を基地として、全国各地から固定翼機搬送を要する重症小児患者の高度専門医療施設への固定翼機搬送の試験運航事業を開始しました。
特定NPO法人JCCNは5月1日に認定NPO法人となり、7月2日までに4例の患児と1例の成人をジェット機搬送しました。認定NPO法人JCCNは、事例を積み上げ、固定翼機による搬送を必要とする小児の実態を把握するとともに、固定翼機搬送の意義を明らかにし、行政・立法に訴えかけ、2025年6月に政府の骨太方針に盛り込まれるように活動していくことを目指しています。
そして、将来的には、対象を成人にまで拡大し、基地も羽田空港と伊丹空港の2基地として、全国レベルの重症患者の固定翼機搬送システムを構築すべく、認定NPO法人JCCNの活動を行っていく方針となっています。
本事業はすべて善意の寄付などの支援で実施されており、今回、この資金を確保するためにクラウドファンディングを開始し、目標金額は1億円、2025年3月までの運航資金を募っています。
公開期間: 7月9日(火)9:00-10月6日(日)23:00
目標金額: 1億円
URL: https://readyfor.jp/projects/JCCN-doctor-JET2
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