
ESC Congress 2023において、心内膜炎の管理のガイドライン1)が発表され、ガイドラインタスクフォースメンバーであるVictoria Delgado氏とMichael A. Borger氏より、改訂のポイントが伝えられた。
本ガイドラインでは、抗生物質の予防的投与のアップグレード、感染性心内膜炎の新たな診断基準、外来静注抗菌療法(OPAT)や経口心内膜炎治療、手術の時期や適応などに、新たに34の推奨が行われた。また、ガイドラインでは心内膜炎チームの役割を強調し、心内膜炎チームへの推奨も含まれた。
重篤な合併症を引き起こすことも多く、できれば出会いたくないのが感染性心内膜炎ではないでしょうか。今回のESCガイドラインでは、外来抗生剤治療に切り替えるタイミングや、確定診断がつかなくても植込み型心臓電気デバイスを抜去すべきかについても記載が追加されました。悩ましい心内膜炎診療の参考に、是非ご一読ください。
テクロス 医師 許沢佳弘