日本人の死亡原因の約15%は心疾患であり1)、その中心となるACSの治療で重要となるのは早期再灌流である。しかしながら、鹿児島県は2つの半島に加え、多くの有人離島を抱えており、地理的な課題からACSによる死亡率が高いという現状がある。第86回日本循環器学会学術集会のSpecialセッション「地域の循環器診療システムを崩壊させないために」では、鹿児島大学の神田大輔氏より、同県におけるACS死亡率を下げる取り組みについて発表された。
鹿児島県において地理的課題に立ち向かう ~離島が多い地域でACS死亡率を下げるには~
鹿児島県におけるAMI死亡率
鹿児島県保健医療計画(平成30年3月)によると2)、平成27年の鹿児島県における心疾患(AMI、大動脈解離、慢性心不全...