8年ぶりの全面改訂となる2025年改訂版心不全診療ガイドライン*は、急性期からの切れ目のない治療の重要性と、急性期と慢性期の明確な区別が困難であることを鑑み、「急性・慢性心不全診療ガイドライン」から「心不全診療ガイドライン」へと名称が変更された。また、治療アプローチの一貫性と包括性が重視され、患者のQOLの向上、そして、日本の診療形態を配慮して作成されており、第89回日本循環器学会学術集会にて、国立循環器病研究センターの北井豪氏により、改訂のポイントが解説された。
2025年改訂版 心不全診療ガイドライン ~改訂のポイント~

診断・定義
心不全の定義と診断
心不全の定義はuniversal definitionに合わせて「心臓の構造・機能的な異常により、う...