このフォーラムでは循環器疾患の急性期管理に焦点を当て、症例提示の形で最適と考える治療プランについて徹底的に議論を行います。

今回の症例は、60代女性で主訴は呼吸困難、意識障害、体動困難をもち、50歳代から糖尿病でインスリン治療を受けていましたが、コントロール不良でした。来院前日より徐々に悪化する呼吸困難、意識障害、遠位筋力低下となり、前医を受診されました。

肝胆道系酵素の異常高値も認め消化器内科へと紹介されました。高度肝障害、高アンモニア、血症から劇症肝炎が否定できず入院同日、血漿交換を施行されたが、心拡大とBNP値高値から心不全を疑われCCUへコンサルととなりました。

ショック、低心拍出量症候群と判断され、治療を開始し、一時は改善を認めるも徐々に症状が悪化。この何が原因か判断がつかない状況下で、熱い議論が繰り広げられます。

プレゼンター:塩村 玲子 先生(日本医科大学)
発起人、モデレーター:割澤 高行 先生(聖マリアンナ医科大学/岐阜ハートセンター)
モデレーター:中田 淳 先生(日本医科大学)
ディスカッサント:杉崎 陽一郎 先生(Cardiovascular Research Foundation)

本動画は2022年6月に収録しました。
ライブ配信のため、画像・音声の乱れがあります。
演者の所属先は放映時のものとなります。

 

 

こんな方におすすめ:

  • 集中治療管理に携わる医師
  • 循環器内科医
  • 急性期治療に興味のある医師

見どころ:

  • インターベンションを行う上で検討すべき医学的、社会的、そして、倫理的観点での議論
  • 年齢や患者の生活習慣、機能的な背景から考えらえる治療の適応
  • 急性期医療の第一線に立つ医師のリアルなコメント

背景・目的:

近年は冠動脈インターベンションが成熟期を迎え、弁膜症などの構造的心疾患に対するインターベンションの進歩が著しい時代です。一方で、このような進歩にもかかわらず、循環器急性期疾患の患者さんに対する集中治療管理の教育・修練の場は十分ではないと言われています。本フォーラムではエキスパートと若手の先生方が循環器急性期疾患に対してどのように病態と対峙すればよいのかを議論していきます。