Chapter 1. 循環器内科医とは
1.循環器系疾患

2018年12月31日の厚生労働省の発表では、約31万人の医師のうち、4%にあたる1万2千人が循環器内科医であるとされています。
主な担当領域は、動脈硬化性疾患、心臓疾患であり、一部静脈関連の疾患もカバーしています。
急性心筋梗塞、大動脈解離、不整脈、急性肺塞栓症など、分単位で生命にかかわる疾患が多い点が大きな特徴となります。これらの急性期疾患では、迅速な診断、対応を行う能力が必要とされます。
また一方で、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病、慢性心不全などの慢性疾患の管理も担っています。これらの患者へは、薬物療法のみでなく、食事・運動療法の指導が必要となり、患者との関係構築能力が試される領域でもあります。
このように循環器内科医は、超急性期から慢性期までと幅広い診療技術が必要とされる診療科と言えます。