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「週間ランクイン記事を読み解く」1週間分まとめ読み ~2022年6月11日-6月17日~

2022 6.11   6.17

【一般注目ニュース】

[海外ニュース]

アメリカの物価上昇とまらず 消費者物価8.6%上昇
6月10日にアメリカ労働省が5月の消費者物価指数(CPI)を発表し、前年同月より8.6%上昇したことが伝えられました。アメリカでは消費者物価上昇率が前年比8%を上回る月が3ヶ月続き、インフレが収まる気配がない、と朝日新聞デジタルでも紹介されました。日本でも物価上昇の傾向は続き、総務省が5月27日に発表した物価上昇率は2.4%でした。アメリカの物価高は40年以上ぶりということで、国内外の様々なメディアでも話題になっています。一部では「リベンジ消費」とも言われ、これまでコロナ禍で抑えられていた購買欲が一気に噴き出している様子が伝えられています。

海外の学会に参加した医師らも自身のFacebookやTwitterなどで、この話題を挙げています。そこで、今回はこの物価上昇が解禁された海外の学会やライブコースへの参加、あるいは留学する方々にどのような影響をもたらすかを考えてみました。

最初に考慮すべきは飛行機のチケットです。カテーテル領域に携わる医師や企業の方を対象としたTCTに参加すると仮定します。今年のTCTは9月16日から19日にマサチューセッツ州、ボストンで開催となります。ボストンはTCTが北アメリカ最大のライブコースと称されるようになって以来、初の開催地となります。日本人であればANA、又はJALを選択されることが多いかと思います。6月16日時点で、往路を9月15日、復路を9月20日で予約した場合、諸費用は以下の通りでした。

フライト Economy
(往復:最安値:
公式サイトで検索)
周辺ホテル
5泊
参加費
(早期割引)
合計
ANA
(羽田⇔ボストン)
308,520円
乗継1回
約100,000円 175,365円
(1ドル=135円換算)
583,615円
JAL
(成田⇔ボストン)
173,000円
直行
448,365円

これに食事が必要となります。食事代を換算する目安として、マクドナルドのビッグマックのアメリカと日本の価格を比較し、その比率を使って算出してみました。

ビッグマックは2022年5月で1個US$6.00です。1ドル135円で換算すると810円になります。日本ではビッグマックは390円になりますので約2.10倍となります。日本で1日外食した場合、朝500円、昼1,000円、夜1,500円かかるとすると、アメリカでは1日6,300円(3,000円×2.10)が必要となります。これにチップが加わるので、7,500円程です(チップを20%と仮定)。それを5日間続けると食費は37,500円。飲み物代も加えれば、飲食に50,000-70,000円は必要となりそうです。それ故、TCTに現地参加を試みようとすると、少なくとも50万円から62万円くらいは費用を見積もる必要がありそうです。どうしても行きたい、しかし、お金が…という場合は、航空会社を変更したり、ホテルのランクを下げたりすることで削減はできますが、いずれにせよコロナ感染拡大前よりは大幅に値上がりしています。海外の学会やライブコースに参加することへのハードルが上がったように感じる方も多いのではないでしょうか。

[国内ニュース]

スシロー、景品表示法違反 提供できないウニやカニを提供しているように装い客誘導
回転ずしチェーンのスシローを運営する事業会社、あきんどスシローがキャンペーンと称してテレビCMや自社サイトで「新物!濃厚うに包み」「冬の味覚!豪華カニづくし」などを割安で提供するように見せかけ、実際は店の9割で提供されていない期間があったとして、こうした広告が「おとり広告」と認定され、消費者庁より6月9日に再発防止を求める措置命令が出されました。

 

「2021年9月から12月にかけて実施したキャンペーンにおける広告表示に関して、不当景品及び不当表示防止法第5条第3号に違反するとして、消費者庁から景品表示法第7条第1項に基づく措置命令を受けました。」と、6月9日に同社のホームページに掲載されていました。業界最大手のスシローがこのような消費者を欺く行為をしたということで、SNSで同社を批判する書き込みが数多くみられました。スシローは同じ週に、廃棄ロスをなくすためにDXを活用して1年で10億皿ものデータを解析し、精度の高い需要予測をする活動が賞賛されたばかりでしたので、今回の「おとり広告」は大きな痛手となりました。

「おとり広告」は決して許されるものではありません。ネットの書き込みを見るとそれを楽しみにスシローに行った消費者がお目当ての商品がなく、泣く泣く通常のもので済ませて帰ったという書込みもありました。

とはいえ、スシローは回転ずし業界のトップを走り続けています。この躍進の裏に何があったのかを調べてみました。「スシローがなぜトップを走るのか」については様々な経済誌などで取り上げられています。スシローのライバルといえば、くら寿司、かっぱ寿司がありますが、最近ではこれらのチェーン店は伸び悩んでおり、スシローが独走しています。

 

スシローが強い理由について、2019年5月19日に掲載された東洋経済に注目しました。同誌は、スシローが選ばれる理由として「積極的な販促キャンペーン」を挙げています。「まぐろ祭」やネタを通常より大きく持った「てんこ盛り祭」など消費者の興味を引くようなキャンペーンを相次いで出し、キャンペーン回数を増やし、競合が追いつけない状態にまで独走しています。メディアの露出度も高く、消費者にお得感を伝え続けています。

あきんどスシローのホームページでは同社が業界売上No.1の理由を「仕入れ」、「加工」、「店内調理」、「商品提供」の4つの観点から紹介していました。

「仕入れ」は原材料にこだわり続け、鮮度の高い鮮魚を調達し、飲食業界の平均原価率が約30%に対し、同社は約50%と原材料にはかなりコストをかけています。スシローでは、まぐろの原価率が最も高いと言われており、まぐろばかり食べる人が来れば赤字にもなるようです。「加工」に関しては、提供する食品に対し細部までこだわりがあるようです。まぐろを例に挙げると独自の「鬼加工」という技術で、マイナス55℃の極寒冷凍庫で冷凍されたマグロを独自の方法でプロが厳しい条件のもと解体しています。「店内調理」はスシローの特徴でもあります。多くの大手外食チェーンはセントラルキッチンを持ち、そこで食材を調理し、それぞれの店舗に運んでいますが、スシローは店内で調理できるものは店内で仕込みをしています。これが新鮮でおいしく提供できる秘訣のようです。「商品提供」では、「回転すし」総合管理システムを導入して、お皿にICチップを取り付け流れる皿を1品ずつ管理し、レーンを350m以上回ると自動破棄となっています。

最近では他の回転ずしもスシローのように商品管理をしていますが、スシローは早くから新しい技術を積極的に取り込んでいました。このような企業が、今回のように消費者を欺くような事件を起こしたのは非常に残念ですので、1日も早く信頼回復に向けた取り組みを期待したいと思います。

【新型コロナウイルス関連】

NHKによると、6月11日に発表された新たに感染が確認された人の数は15,351人でした。最近は2万人を下回る感染者が記録されており、この日も東京(1,526人)、大阪(1,255人)、沖縄(1,368人)を除く都道府県の新規感染者数は1,000人以下となっています。厚生労働省によると、2022年6月1日現在で日本では8,830,977人が新型コロナウイルス感染症と診断されており、全人口の約7.0%に相当するそうです。この数字は既に診断を受けた人に限定されていますので、実際は7.0%より多いと推定されます。厚生労働省から発信された最新の情報では、感染者のうち重症化した人の割合や死亡した人の割合は年齢によって異なり、高齢者が高い傾向にあります。オミクロン株に関しては、2022年1月から2月に診断された人の中で重症化した人の割合は50歳代以下で0.03%に対し、60歳代以上で2.49%と高く、死亡した人の割合は50歳代で0.01%、60歳代で1.99%と記録されています。これらの情報は「新型コロナウイルス感染症の今に関する11の知識」として、厚生労働省のサイトより詳細を確認することができます。

それでは、以下、週間ランキングを紹介します。