ESC Congress 2021では、今年改訂となった「急性及び慢性心不全の診断と治療のガイドライン」が発表されましたが、EFの保たれた心不全(HFpEF)患者の予後を改善するための治療薬の推奨はありませんでした。
ガイドラインセッションの直後に発表されたEMPEROR-Preserved試験で、HFpEF患者においてエンパグリフロジンの臨床的効果が伝えられたことから、参加者からのチャットではこの結果はガイドラインに反映されないのか?との質問が多く挙がっていましたが、座長らからは、ガイドラインの改訂までに本試験結果は報告されていなかったとの背景が伝えられました。
ESC 2021で大きく注目を集めたHFpEF症例に対する治療薬について、今回は解説いただきました。