厚生労働省の統計データによると1)、30-34歳医師の平均年収は男性で952.1万円、女性で855.9万円、35-39歳ではそれぞれ1,262.8万円、1,086万円となっている。勤務医の給料と開業医の収支差額についてのデータ2)からは、開業医の給与は病院勤務医の約1.7倍にもなると示されている。しかしながら、開業には、病院の家賃、銀行からの借り入れへの返済なども伴っており、勤務医と異なり退職金等もない。
今回、『30代から考える循内キャリアパス』と題して、開業、大学病院での勤務、専門施設での勤務の選択をされた3人の先生方をお招きし、気になる年収についてお話を伺った。
▽ 開業医という選択

荒木 正 先生(亀戸内科クリニック)
2003年に東邦大学医学部を卒業後、東邦大学医学部付属大橋病院第三内科(現・循環器内科)に入局、2007年に東京高輪病院循環器センターへ出向、2010年に東邦大学医療センター大橋病院循環器内科助教に就任、2016年に30代で亀戸内科クリニックを開業
▽ 大学という選択

割澤 高行 先生(NTT東日本関東病院)
2009年に東京大学を卒業後、せんぽ東京高輪病院、東京大学医学部附属病院にてレジデントとして勤務、新東京病院心臓内科にてフェロー、医員を務めた後、2016年、同院にて救急科部長を兼任。2017年4月からは聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院循環器内科医長兼助教として勤務、2017年10月からImperial College London, Hammersmith Hospitalに留学、2019年10月より聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院循環器内科にて医長、助教を兼任。2021年岐阜ハートセンター、現在NTT東日本関東病院にて、冠動脈カテーテル治療部門長、CCU室長として勤務。
▽ 専門施設という選択

徳田 尊洋 先生(名古屋ハートセンター)
2010年に名古屋市立大学を卒業後、岐阜県立多治見病院にて初期研修医として勤務、2012年より済生会横浜市東部病院にて勤務、2018年から名古屋ハートセンターに所属。