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医療機器業界の求人市場動向、求められる人材とは?

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ヘルスケア業界は外資系企業が多いこともあり、人材の流動性が高く、近年は臨床現場から企業に活躍の場を移すメディカルスタッフも増えている。業界特有の背景や近年の求人市場動向、キャリア形成について、株式会社ジェイシーエルコンサルティングの創業者である松本英嗣氏、代表取締役の井口貴博氏、ディレクターの片岡信寿氏にお話を伺った。

代表取締役
井口 貴博 氏
総合医療機器商社で営業経験を積み、ボストン・サイエンティフィック社で最新機器の販売や新手技の啓蒙営業を担当。
2005年バイオトロニックジャパン立ち上げに参画し、市場開拓を経験。2012年から約8年全国営業本部長を務め、2019年株式会社JCLコンサルティングに参画、同年代表取締役社長に就任。
ディレクター
片岡 信寿 氏
整形外科専門医療機器商社で営業経験を積み、ボストン・サイエンティフィック社で8年営業として従事し多くのAward受賞。
バイオトロニックジャパン社では広域営業部長としてCRMデバイス販売、市場形成、人材採用・育成に従事。
2020年より株式会社JCLコンサルティングへ参画し現在に至る。
顧問
松本 英嗣 氏
ボストン・サイエンティフィック社で営業を経験後、オランダのエラスムス大学にてMBAを取得。
帰国後はシーメンスヘルスケアにて新規事業企画・マーケティングに従事。2006年に株式会社JCLコンサルティングを設立し、代表に就任。2019年に顧問となり現在に至る。

医療機器業界の最近の求人市場動向

医療機器業界では現在どのような職種の求人が多いのでしょうか?

井口氏: 医療機器業界の求人は、営業職が圧倒的に多く、次いでフィールドサービスエンジニア、クリニカルスペシャリスト、マーケティング職などが続きます。その他の専門職、例えば薬事・品質・安全管理等の募集も継続的にあります。

近年増えてきているのは、製品の新規導入を臨床現場でサポートしたり、説明会やトレーニングを担当するクリニカルスペシャリストです。以前から創傷ケア、クリティカルケア、不整脈デバイス分野等で採用されていましたが、ストラクチャーハートやEP/アブレーション領域の市場拡大により採用が増加しており、多くの看護師、臨床工学技士、臨床検査技師さんのようなメディカルスタッフの方々が企業に入社されています。

営業職については、各領域でスペシャリストを中心に積極的に採用が行われています。マネージャー以上の管理職は、比較的数は少ないですが新規ビジネス立ち上げ時や組織改編時に外部から採用するケースが見受けられます。

循環器の中ではどのような領域が成長市場なのでしょうか?

井口氏: 循環器において現在の成長市場は不整脈領域とストラクチャー領域であり、営業職やクリニカルスペシャリストを積極的に採用しています。求められる人材は、募集製品領域の営業経験者、医療機器の営業経験者、循環器医療機器の操作を経験しているメディカルスタッフ、そして、医療機器業界未経験の営業経験者です。

循環器ではPCIやEVTの募集は落ち着きましたが、それら循環器カテーテル領域の経験は、ストラクチャー領域やEP領域の選考においてプラスで評価されます。

循環器領域以外の求人動向について教えてください。

井口氏: 整形外科領域は関節や脊椎、外傷、スポーツ領域等に分類されますが、いずれも採用は活発です。

外科領域では、ロボット手術関連の募集が増えています。クリティカルケア領域、画像診断領域、臨床検査領域なども常時募集がありますね。

新たな領域の知識を習得できる方であれば、循環器領域経験者は積極採用されています。医療機器メーカーの経験、治療機器の経験、循環器領域の経験、どの部分を評価するかは求人によって様々です。

例えば「循環器で15年の経験があるが、他の治療領域に転職可能性はあるのか?」などの疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。弊社ではそのような方々にコンサルティングを行っています。

都市圏と地方での求人市場の違い

求人の多いエリア、年収水準について教えてください。

片岡氏: 求人は、人口に比例して東京、神奈川、大阪が多いですが、そういった地域は求職者が多く競争率も高くなります。一方で地方の求人は募集枠は少ないものの、競争率も低い傾向にあります。

また、大手企業の外勤職では、初任地は選択できても将来的な全国転勤可能が必須であることがほとんどです。だからと言って必ず転勤になるとは限りませんが。

年収に関しては、転職するだけで誰でも20-30%アップするということはありませんが、上がるケースが多いですね。同領域の経験・実績や面接での高評価は年収アップ率に反映されます。

井口氏: 初任地限定でも地方の場合や、転勤なしの転職を考えられている場合は、アンテナを立て続けてほしいです。例えば、我々に事前に相談をして頂ければ、転職準備のサポートをしながら常に案件をサーチします。そうやってチャンスを掴み取る準備をしてもらうのも良いのではないかと思います。

メディカルスタッフから企業への転職

メディカルスタッフの方はどのような形で企業で活躍できるのでしょうか?

片岡氏: 医療現場の方々に情報提供する上で、看護師、臨床工学技士、臨床検査技師のような国家資格を持った方の知識や経験が求められる傾向が強まっており、メディカルスタッフ限定の求人もあります。 職種はクリニカルスペシャリストの募集が多いですが、メディカルスタッフを最初から営業として採用する企業も増えてきました。

入社後のキャリアについてですが、クリニカルスペシャリストや営業として専門性を高める、またはマネジメントに進む以外にも、経験を積まれた後に教育部門やマーケティング部門に異動される方もいらっしゃいます。

企業での活躍の場が広がるにつれ、チャレンジしたいというメディカルスタッフの方も増えています。「専門性を高めたい」、「成果主義で働きたい」、「夜勤のない生活スタイルにしたい」といった観点から、企業で働くことを希望される方のご相談を多数お受けしています。

臨床現場から企業への転職はハードルが高いように感じますが、いかがでしょうか?

片岡氏: 経験したことのない企業勤務で、しかも多くは一般的にハードと言われる外資系ということで、「自分がやっていけるか」という不安をお持ちになるのも理解できます。

弊社のコンサルタントは全員が業界経験者であり、自身の現場経験から、企業勤務の実際をお伝えすることができます。

また、会社としては設立後約20年、医療機器メーカー専門として人材のご紹介を行っております。その長年の蓄積から、具体的な働き方や求められる能力、必要なスキル、それぞれの企業の教育体制等をお伝えすることができます。その上でチャレンジするかを判断して頂ければ良いのではないかと思います。

企業に転職されて成功されているメディカルスタッフはどのような方でしょうか?

片岡氏: メディカルスタッフから企業に転職して成功するか否かは、何よりも「覚悟」だと思います。成功されるのは、より専門性を身に付け、何かのスペシャリストになりたいという目標と覚悟を持って入社された方ですね。一方、いずれ病院に戻ればよいと考えているような方や、ワークライフバランスだけのために転職される方は続かないと思います。

業界特化型ジェイシーエルコンサルティング

貴社の創業の背景を教えてください。

松本氏: 弊社は2006年に創業しました。私自身が医療機器業界で勤務していましたが、転職を検討・経験した際に接した人材エージェントやヘッドハンターの方々が業界の知識を十分に持たれておらず、転職をさせることが第一の目的となっているように感じ、人生を左右する転職において、そういったエージェントの在り方が正しいのだろうかと疑問に思ったのがきっかけです。

そのような背景から、実際に業界で働いたことのある人間が、見たこと、感じたこと、考えたことを踏まえて仕事を紹介しキャリアの提案をすることが、求職者と企業のwin-winなマッチングにつながると考え、弊社を設立しました。その信念に基づき、弊社では、コンサルタントは全員、医療機器メーカーの出身者です。

業界に精通している貴社の強みを教えてください。

松本氏: 弊社では循環器、脳神経、消化器、画像診断、麻酔科、外科、整形外科など各領域の医療機器メーカーで勤務経験のあるコンサルタントが、それぞれが現場経験や日々の業務で得た知識・経験・情報を共有し、求職者様に提供することを心掛けています。

メインの担当は決めますが、別の領域を経験したコンサルタントが一緒になってサポートするケースもあります。皆の総力を結集して一人の求職者様のサポートをするというイメージです。そのため社内の風通しを良くし、チームワークを大切にしています。

井口氏: 弊社のコンサルタントは自分が勤務経験のある企業の社風はもちろん、競合や近しい領域の企業の社風もその社員と現場で接することによってある程度理解しています。また、製品領域によっても医療現場の雰囲気は違いますよね。書面上の求人情報では読み取れない、こういった肌で感じた社風や現場の雰囲気の理解は、「この方はこのポジションで入社後活躍できるか?」という判断をする際に非常に重要だと思っています。

近年はメディカルスタッフから営業を志す方も増えていますが、もちろん営業経験のない方がほとんどです。そういった方々には、「そもそも営業とは?」というところから経験に基づいてご説明させて頂きます。

また、私が営業経験者の方をサポートする際には、必要に応じて、医療機器営業としての考え方、アクションプラン、PDCAのサイクルなどについてお話するケースもあります。

転職を考えていなくても、自身の市場価値やキャリアの評価を受けたいという方へのサポートもあるのでしょうか?

片岡氏: 弊社のサイトでは「転職サポート」への登録だけでなく、「登録前に相談する」で問い合わせもできますので、ご経験をお伺いし、客観的な目線でお話をさせて頂くことも可能です。また、弊社のサイトをご覧になって、このコンサルタントに相談したいという希望があれば、もちろんそのような対応もできます。

井口氏: コンサルタントが一緒に今後のキャリアについて考え、アドバイスをさせて頂きます。様々なケースに応じて次のステップに後押しするお手伝いができると思います。

自分の市場価値、求められる人材を知る

ヘルスケア領域でキャリアアップに成功するのはどのような方とお考えでしょうか?

松本氏: 何よりもこの業界では、常に自分の仕事の先に患者さんがいるということを理解して、誠実に医療に貢献できる方が成功していると感じます。

片岡氏: 長いキャリアを考えた場合、転職するしないにかかわらず、重要なのは主体性を持って何かに取り組めるかどうかではないでしょうか。また、過去にあまりとらわれずに、将来に目を向けビジョンを持っている方は、新しい知識の吸収に貪欲であり、柔軟な対応ができることから、結果として成功されているように思います。

 

提供:株式会社ジェイシーエルコンサルティング

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