Air Mail「池野 文昭 氏」前編

Stanford University 池野 文昭 氏

渡米前の日本のインターベンションに対する率直な意見を聞かせてください。

日本とアメリカのインターベンションをそれぞれ食べ物に例えると、日本のインターベンションは銀座の寿司で、米国はマクドナルド!その心は、銀座の寿司は巧みな技をもった職人が個性を出して握るのであって、同じ寿司でも平凡な寿司屋や回転寿司などとは明らかに違うものです。つまり、日本では、術者が持つそれぞれの巧みな技術によって、求められる治療に違いがあります。その反対に、マクドナルドのハンバーガーは、ベテラン店員が作ろうが、新人が作ろうが、味は同じ、また、マンハッタンで食べようが、アラスカで食べようが味は同じです。つまり、米国は、Evidenced Based Medicineの国であり、この基礎は、術者によって治療結果が異なることを良しとせず、全米で一定レベルの治療ができること、また、国民がどこにいても同様の一定レベルの治療が受けられることをゴールとしています。故に、日本では、認可の関係で制限ある数少ないデバイスを駆使し、(術者の)個々の技術によりデバイスの不利をカバーしようとする傾向にある一方、米国では、術者個人の技術よりも、同一レベルの治療を求めて(術者の)誰もが簡単に使用できるデバイスや、医療システムを開発しようとする傾向にあることが根本的に違う点です。このような背景があるからこそ、CTOなどが日本の真骨頂であるというのも納得がいくのです。どちらがいいかは別にして、国民性の違いがインターベンションの世界にも如実に表れているのがおもしろいと思います。